遅刻

仕事終わってから

ゆきに会いに行くと

いつもいるはずのゆきがいない

既読にもならないし電話にも出ない

(あー…それは寝坊だな)

何を疑うことも無く

直感でそう思うから

仕方なくゆきの連絡を待ちつつ

時間をつぶしていると

ゆきから着信が。

『ごめん』

「何のごめん？」

『いつの間にか寝てて今起きた』

「アハハハ」

予想的中しすぎて笑うしかない

『急いで向かうから』

と一旦切るゆきに

「私はお腹空いた」と送り付ける

息を切らせて着いたゆきは

『ご飯食べに行く？』

「時間ある？」

『近くでなら』

とご飯に連れていってくれて

結構反省している様子だった。

私はというと

会えたらそれで良いんだよね

一目見れるだけで

私はきっと幸せなんだよ

いや違うな

反省してるのが見て分かるから

私とのいれる時間を考えて

後悔しているのが分かるから

それで満足なんだよね。

何度も謝って何度もキスをして

『こっちにおいで』

『好きすぎるんだけど』

『大好きだよ』

て何度も言ってくれるから

単純な私はそれで良いの。

会える回数がいよいよ

数えるくらいになってきた。

寂しいなぁ。